Silk Performer には、次のワークロード モデルが用意されています。
- 増加 – 負荷テストの開始時は、Silk Performer は定義されているユーザー総数ではなく、その指定された一部のみをシミュレートします。ワークロードは、ユーザー リストで指定されたすべてのユーザーが実行されるまで段階的に増加します。
このワークロード モデルは、システムがクラッシュしたりレスポンス時間やエラーしきい値の許容範囲内で応答しなくなる負荷レベルを調べる場合に特に有効です。
- 定常状態 – このモデルでは、テスト全体を通して同じ数の仮想ユーザーが使用されます。負荷テスト スクリプトで定義されているトランザクションを各仮想ユーザーで実行します。仮想ユーザーは、作業が終了すると再度トランザクションを実行します。トランザクション間の遅延はありません。指定されたシミュレーション時間に達すると、テストは終了します。
このワークロード モデルは、特定の負荷レベルでのテスト対象システムの動作を調べる場合に特に有効です。
- 動的 – 仮想ユーザー数をテストの実行中に手動で変更できます。仮想ユーザーの最大数を設定した後は、テスト中いつでもその範囲内で仮想ユーザー数を増減できます。シミュレーション時間は指定されません。テストを手動で終了させる必要があります。
このワークロード モデルは、さまざまな負荷レベルで実験したり、負荷テスト時に負荷レベルを調節できるようにする場合に特に有効です。
- 終日 – このワークロード モデルでは、柔軟な方法で負荷の分散を定義できます。負荷テストの任意の期間に、異なる数の仮想ユーザーを割り当てることができます。ユーザー タイプごとに異なる負荷分散を用いることができます。そのため、就業日ワークロードや週単位ワークロードなどの複雑なワークロード
シナリオを設計できます。実行が開始されていない期間について、負荷テスト時に負荷レベルを調整することもできます。
このワークロード モデルは、複雑で持続的なワークロード シナリオをできるだけ現実的な方法でモデル化する場合に特に有効です。
- キュー – このモデルでは、トランザクションは定められた出現率に従ってスケジューリングされます。この比率は、シミュレーション時間とスクリプトの dcluser セクションで指定したトランザクション数から計算される平均間隔に基づいたランダム値です。すべての仮想ユーザーが定められたタスクを完了すると、負荷テストは終了します。
注: このモデルでは、出現率はランダムに設定されるため、テストは指定されたシミュレーション時間より長くなる場合があります。たとえば、シミュレーション時間を 3,000 秒に指定して、100 個のトランザクションを実行する場合は、平均のトランザクション出現率は
30 秒になります。
このワークロード モデルは、キュー メカニズムを用いて複数の同時リクエストを処理するワークロードをシミュレートする場合に特に有効です。エンド ユーザーではなく Web サーバーからリクエストを受け取るアプリケーション サーバー (たとえば、サーブレット
エンジンやトランザクション サーバーなど) は通常、このようなキュー モデルを用いて正確にテストすることができます。
- 検証 – 検証テストの実行は、拡張検証機能と組み合わせた場合に特に役立ちます。この組み合わせは、Web ベース アプリケーションの回帰テストにも用いることができます。検証テストは、個々のユーザー タイプに対して指定した数の実行を行います。
このワークロードは、Web アプリケーションの検証を自動化する場合や、検証テストをコマンド ライン インターフェイスから開始する場合に特に有効です。