TrueLog Explorer の 受信ヘッダー タブと 送信ヘッダー タブで、リクエストが HTTP/2 を使用したかどうかを確認できます。リクエストが HTTP/2 を使用した場合、ヘッダー タブに :method、:scheme、:path、:authority、:status などの擬似ヘッダーが表示されます。圧縮したヘッダー情報は可読ではないため、TrueLog Explorer は圧縮を解除したヘッダーを表示します。
統計 タブを調べると、他にも次のような違いが見つかるでしょう。
- HTTP/2 では、1 つのホストからのすべてのコンテンツのダウンロードを、1 つの TCP 接続で実行します。このため、ホストへの最初のリクエストにのみ、DNS、接続、SSL ハンドシェイク の値が含まれます。同じホストに対するその後のリクエストでは、既存の接続が再利用されます。
- 多くの埋め込みリソースを持つ API ノードに対する滝グラフを調べてみると、HTTP/2 の場合は TCP 接続がアイドルになるのを待たずに、埋め込みリソースのダウンロードを同時に開始できることがわかります。個々のリクエストの処理時間はわずかに長くなる場合がありますが、HTTP/2
を使ったページ全体のダウンロードは、前のバージョンと比較してかなり速くなります。
- HTTP/1.1 のトラフィックでは、TrueLog Explorer の TrueLog ツリーの Web ノードそれぞれに、SSL と接続によるオーバーヘッド(数バイトの転送)が表示されます。しかし、HTTP/2 では、1 つのホストへの複数のリクエストが同じ TCP 接続を共有するため、複数のリクエストやレスポンスが単一の
SSL フレームに収まる場合もあります。HTTP/1.1 の測定値は HTTP/2 に対して適切であるとは言えませんが、HTTP/1.x と HTTP/2 のトラフィックを比較できるようにするため、TrueLog Explorer では同じ統計情報を表示します。つまり、TrueLog Explorer では SSL オーバーヘッドを対応するリクエストとレスポンス全体に配分することを意味します。特定のリクエスト/ストリームに対応しないトラフィック(HTTP/2 SETTINGS フレームなど)は、その後のリクエスト/レスポンス ペアの統計情報に追加されます。一部の測定値の値が実際より小さく感じることがあります。これは、HTTP/2
のヘッダー圧縮機能に起因します。前のリクエストやレスポンスに多くの同様なヘッダーが含まれている場合は特に、ヘッダーが大部分を占めるリクエストの送信/受信バイト数が減少します。
- HTTP/2 の特性として、1 フレームに複数のストリームを収めることができるため、TrueLog Explorer は圧縮フレームのサイズを特定のリクエスト/レスポンス ペアに割り振ることができません。このため、圧縮を解除したヘッダーと本文のサイズが、統計 タブの [ページの分析] ビューに表示されます。