Silk Central のアーキテクチャ





Silk Central クライアント

Silk Central クライアントは、HTTP プロトコル(ポート 19120)または HTTPS プロトコル(ポート 443)を介して、イントラネットまたはインターネット経由で Silk Central サーバーに接続します。

Silk Central サーバー

Silk Central セットアップが実行されるサーバー。Silk Central サーバーの主要コンポーネントは、NGINX プロキシ、インスタンス管理、インスタンスです。

NGINX プロキシ

NGINX プロキシ サービスは Silk Central サーバー上にインストールされ、さまざまなインスタンスへのアクセスを制御します。各インスタンスのサービスは、専用のポートで実行していますが、セキュリティと柔軟性向上のため、http://<Silk Central サーバー>:19120/<インスタンス名> 形式のアクセスを、プロキシがインスタンス名から実際の URL にルーティングします。

インスタンス管理

インスタンスと Silk Central サービスは、インスタンス管理 という共通 UI を通じて管理されます。この UI には、Silk Central をインストールしたサーバー上からのみ、http://localhost:19100 という URL を使用してアクセスできます。

インスタンス

インスタンスは、独立した Silk Central サービス群(アプリケーション サーバー、フロントエンド サーバー、チャート サーバー)で、それ自身のデータベースと実行サーバーとの接続を持ちます。デフォルトでは、Silk Centralsilk という名前のインスタンスを 1 つだけ作成します。 デフォルトの URL は、http://<コンピュータ名>:19120/login (IIS 上で Silk Central を実行する場合はポート番号は不要です) です。データ セキュリティを高め、独立したユーザー グループ(事業部など)間での互いの影響を低減させるために、さまざまなクライアントの処理やテスト データ自身を物理的に分離する必要がある場合に、別のインスタンスを作成します。クライアント機能を使用すると、1 つのデータベース内の 1 つのインスタンスのデータを論理的に分離することができます。

アプリケーション サーバー

アプリケーション サーバーは、スケジュールの配布、実行サーバーの制御、データベース構成の管理などのタスクを同期させる働きをします。これらのタスクには、アプリケーション動作の一貫性と信頼性を確保するための仲介役が中央に必要です。また、アプリケーション サーバーは、結果を評価して、それをデータベースに保存し、成功条件に基づいて警告を送信することも行います。デフォルト インスタンスでは、アプリケーション サーバーはポート 19122 を使用します。インスタンスを追加すると、100 を加算したポートが使用されます。

フロントエンド サーバー

フロントエンド サーバーは、グラフィカル ユーザー インターフェイスを担当するものです。このサーバーは HTML をベースにしているので、Internet Explorer、Firefox、Chrome などの任意の Web ブラウザからアクセスすることができます。ユーザーが適切な HTTP 要求をフロントエンド サーバーに送信すると、認証用のログイン ページが表示されます。ログインに成功すると、ユーザーは、それぞれのユーザー権限に応じたアプリケーションを使用できます。フロントエンド サーバーは、スタンドアロンの HTTP サーバーとして動作することも、Web サーバー (たとえば、IIS など) に接続することもできます。デフォルト インスタンスでは、フロントエンド サーバーはポート 19110 を使用します。次のインスタンスはポート 19210 を使用し、以降、インスタンスを追加するたびに、100 を加算したポートが使用されます。SSL を使用したセキュアな接続では、ポート 443 も使用します。フロントエンド サーバーには、URL http://<Silk Central サーバー>:19120/<インスタンス名>(デフォルト インスタンスではインスタンス名は必要ありません)を使ってアクセスできます。

チャート サーバー

チャート サーバーは、レポートに掲載するグラフの生成に使用されます。チャート サーバーのプールを設定することができます。組み込みの負荷分散メカニズムでは、このプールを使用してグラフ生成処理を分散させます。チャート サーバーはまた、レポートの生成とエンドユーザーへの直接配信にも使用され、エンド ユーザーは配信されたレポートをブラウザで閲覧することができます。デフォルト インスタンスでは、チャート サーバーはポート 19126 を使用します。インスタンスを追加すると、100 を加算したポートが使用されます。

実行サーバー

実行サーバーは、権限のあるユーザーによってスケジュールされた自動テストを実行します。ユーザーは、テスト実行に必要な実行サーバーと追加リソースを適切に設定しなければなりません。互いに独立に動作する複数の実行サーバーをインストールし設定することも可能です。デフォルト インスタンスでは、実行サーバーはポート 19124 を使用します。SSL を使用したセキュアな接続では、ポート 19125 も使用します。

エージェント コンピュータ:

Silk PerformerSilk Test Classic のエージェント コンピュータは、コントローラ コンピュータで使用できるエージェント コンピュータのプールから、特定の Silk Performer または Silk Test Classic プロジェクトに割り当てられます。Silk Central と組み合わせると、コントローラ コンピュータは実行サーバーの機能を果たします。
Silk Performer エージェント
Silk Performer エージェント コンピュータは、負荷テスト時に実行される仮想ユーザーのホストになります。必要な数の仮想ユーザーを実行できるように、エージェント コンピュータをいくつでも必要なだけ Silk Performer プロジェクトに追加できます。エージェントの構成は、Silk Performer を通じて行います。エージェントの設定の詳細については、Silk Performer のドキュメントを参照してください。
Silk Test Classic エージェント
Silk Performer エージェントが Silk Test Classic テストのホストとなる以外は、Silk Test Classic エージェントにも、Silk Test Classic エージェントと同じルールが適用されます。

データベース サーバー

システムの永続性は、RDBMS (リレーショナル データベース管理システム) を使って実装されています。データベース サーバーは、ポート 1433 (SQL Server) または 1521 (Oracle) を使用します。

ライセンス サーバー

ライセンスおよびライセンスの設定によって、ユーザーがアクセスできる Silk Central アプリケーションの機能が決まります。ライセンス サーバーには、Silk MeterAutoPass のいずれかを使用できます。Silk Meter のデフォルト ポートは、5461 で、AutoPass は 5814 です。

クライアント

クライアントは Silk Central インスタンス内の個別のユニットです。クライアントには顧客または企業内の部門などを設定できます。クライアントはセキュリティを向上させますが、インスタンスとは異なり、同じデータベースと Silk Central サービスが共有されます。 各クライアントは次の主要なエンティティで構成されます。
  • プロジェクト
  • ユーザー ロールとアクセス許可
  • ユーザー グループとユーザー アカウント
  • ロケーション、実行サーバー、エージェント コンピュータ
  • コンポーネント、バージョン、ビルドを持つ製品
  • グローバル スケジュール

プロジェクト

プロジェクトは Silk Central クライアント内の個別のユニットです。Silk Central のプロジェクトは、通常、会社のソフトウェア プロジェクトを反映したもので、開発チームの作業それぞれに対して、共通のリリース日、ソース管理システム、要件などがあります。 各プロジェクトは次の主要なエンティティで構成されます。
  • フィルタ
  • 属性
  • 要件のプロパティ
  • ステップのプロパティ
  • 通知
  • 要件管理ツールおよび問題追跡ツールとの統合
  • ソース管理システムとの統合
  • データ ソース
  • ステータスの理由

重要なファイルの場所

  • インスタンス管理と実行サーバーのログ ファイル: C:\ProgramData\SilkCentral\log
  • アプリケーション、フロントエンド、チャート サーバーのログ ファイル:C:\ProgramData\SilkCentral\instance_<インスタンス番号>_<インスタンス名>\log
  • ホットフィックスの場所: C:\Program Files (x86)\Silk\Silk Central 21.1\hotfixes
  • 設定ファイル:C:\Program Files (x86)\Silk\Silk Central 21.1\instance_<インスタンス番号>_<インスタンス名>\Conf
  • プラグイン:C:\Program Files (x86)\Silk\Silk Central 21.1\instance_<インスタンス番号>_<インスタンス名>\Plugins
  • Office インポート マッピング ファイル:C:\ProgramData\SilkCentral\instance_<インスタンス番号>_<インスタンス名>\OfficeImportMappingFiles